導入事例
東京エレクトロンFE株式会社
- 人事総務部 労務グループ
女性事務職の自律的なキャリア形成を目指し、キャリアセミナー&キャリアカウンセリングを実施
― 今回、貴社で女性向けキャリア研修を実施するに至った背景・理由(課題等)について教えてください。
当社の女性社員比率は約20%ですが、そのほとんどが事務職で、勤続年数も10年以上の者が大半を占めております。勤続年数が長い理由としては、従業員のライフスタイルを尊重し、一人ひとりが活躍できる環境の整備に力をいれており、特に育児・介護と仕事の両立をしやすい制度を整えてきたということがあると思いますが、一方で、女性事務職のキャリア形成に関する支援が長い間不十分だったという思いがありました。
そこで、女性にもっと活躍していただくために、ご自身のキャリアについて考え、より高いモチベーションを持って仕事に取り組んでいただけるように女性事務職に特化した、年代関係なく全員に受講していただくキャリア研修を企画しました。また、個別フォローも重視しキャリアカウンセリングも実施いたしました。
― 今回実施した受講者層に、研修を通して伝えたかったメッセージや目指して欲しい姿をお聞かせください。
この研修を通じてお伝えしたかったことは、女性事務職の皆さんにも、現状に満足せず自律的にキャリアを考え、さまざまな目標に挑戦し、成長し続けてほしいということと、会社はそのための支援をおこなっていきたいと考えているということです。
今回の研修は、実施予定の時期が基幹システムの移行が始まった時期と重なり、女性事務職の業務負荷も高い状態が続いていたために一度延期した経緯がありましたが、逆にその困難な時期を乗り越えたからこそ見えてきたご自身の働き方というものもあると思いますので、今後のキャリアについてしっかりと考え、具体的な行動につなげていただけるように、サクセスボードと何度もお打合せを重ねて、若手だけでなくベテラン層にも有効な研修になるよう、リーダーシップやアサーションなどさまざまなビジネススキルをご紹介いただくコンテンツを用意していただきました。研修で学んだことを1つでも業務に活かして、今後積極的なチャレンジにつなげていただきたいと思っています。
― 本研修を実施してみた率直なご感想や、感じられた効果があれば教えてください。
女性事務職全員を対象としたキャリア研修の実施はかなり久しぶりだったこと、また20~50代まで各年代をミックスしての実施だったためにどのような反応がかえってくるのか不安はありましたが、実施後のアンケートでは「受講してよかった」と回答された方が8割を超え、多忙な中で自分自身と向き合う貴重な時間になったと答えられた方も多く、実施してよかったと率直に思いました。また継続して女性事務職に対する支援の必要性も感じておりますので、自律的なキャリア形成への取り組みがみられるようになるのはこれからだと思っています。
キャリアカウンセリングについては、特に希望者を募っておこなった1時間の面談では、キャリアに深い悩みを抱える方にとって、外部のカウンセラーの方に面談していただいたことで、職場では話しにくい本音を聞いてもらえる良い機会となり、悩みの解消につながったようで実施の意義を感じました。
プログラム概要
- 1:キャリアとは
・キャリアの考え方の基礎知識
・ワークライフバランスと人生の優先順位 - 2:「自分らしさ」を考える
・経験、強みの棚卸し
・自分の価値観 - 3:期待と役割の整理
・ケーススタディによるキャリアの壁の考察
・各種ビジネススキル解説(ボスマネジメント、アサーション、アンコンシャスバイアス、リーダーシップ) - 4:キャリアプラン作成
※研修後、全員に対して15分キャリアカウンセリング、また希望者に対して1時間のキャリアカウンセリングを実施。
- 受講者アンケート -
今まで自分自身を振り返る、自分自身について考えるといった機会もなく、強みや持ち味等特にないと思っていましたが、今回の研修の事前課題に取り組み改めて自分自身を振り返ってみた時に、強みと言えることが私にもあるのだと気づきました。
ケーススタディで出てきた主人公の悩みについて、少し前に同じような経験をしたことがあり、その時にはマイナス面しか見ていなかったことがあるのですが、皆さんの意見を聞いて、異なる考え方もあるんだということを認識でき、上司から指示された役割について改めて考えるきっかけになりました。
重要とは思いつつも日々の業務や日常に追われ、意識することができなかったキャリアやライフプランについて、じっくりと考える機会をいただき、今後に生かしたいと思いました。